ボトムアップ・アプローチ

ボトムアップ・アプローチ

読み方、同義語、対義語

読み方 ぼとむあっぷ・あぷろーち
対義語 トップダウン・アプローチ

ボトムアップ・アプローチとは、資産運用の手法の一つで、運用会社のアナリストファンドマネージャーが、企業業績や財務分析など、個別銘柄のファンダメンタル分析や企業との対話といった「企業価値の見極め」を地道に積み上げていき、投資する銘柄を厳選してポートフォリオを構築していく方法です。これとは逆に、経済・金利・為替などのマクロ経済分析を重視する手法をトップダウン・アプローチと呼びます。

アナリストやファンドマネージャーは、投資候補である企業との面談を通じて、決算報告書や月次開示には表れない定性的な情報も含め情報を収集します。企業の経営者や財務担当者の訪問を受けるケースもあれば、直接訪問して研究開発担当者と面談したり、工場見学を行う場合もあります。競合会社を訪問することもあり、あらゆる角度から企業の調査・分析を行います。多くのアナリストやファンドマネージャーが、面談や会社訪問で得られるさまざまな情報を重視しており、年間で数百社を訪問するファンドマネージャーもいます。

投資信託の運用にあたっては、ボトムアップ・アプローチとトップダウン・アプローチが併用されることも少なくありません。例えば、ある食品メーカーへの投資を検討する際にも、消費者物価や原材料の価格動向、輸入食材のコストに強く関わる為替レートの動向など、マクロ経済の分析が必要となることも多々あります。セクター配分の決定までをトップダウンで行い、その後に個別銘柄の選定をボトムアップで行うといった手法がよく取られます。

knowledge 「銘柄を徹底厳選」は本当?

「ベテランファンドマネージャーが企業訪問を繰り返し、投資する企業を徹底的に厳選」などの売り文句で資金を集める投資信託はよくあります。ところがポートフォリオを見てみると、上位10銘柄が日経平均株価の構成銘柄とほとんど重なっているというようなケースが少なくありません。ボトムアップアプローチを騙る「隠れインデックスファンド」も存在するので注意が必要です。

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