2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。
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テーパリングとは、景気後退期に各国の中央銀行が実施する金融緩和を、徐々に縮小していく政策・オペレーションのことです。「徐々に減らす」という意味の英語の「taper」が基になっています。
中央銀行は、景気後退期には景気を下支えするために金融緩和を実施します。具体的には、金融資産を購入し、それによって金融資産市場を安定化させるのと同時に、通貨の供給量を増やします。これによって景気後退の影響が緩和され、景気が回復するのを促進します。その後景気が上向いて下支えが不要になったら、今度は金融緩和を縮小しなければインフレになってしまいます。しかし急激に縮小してしまうと市場や経済へのショックが大きくなるため、それを少しずつ行うのがテーパリングです。
2020年に発生した新型コロナウイルスによる世界的な景気後退の影響から、日本を含む世界各国が経済を支えるために大規模な金融緩和を行っています。日本では日本銀行が上場投資信託(ETF)を大規模購入していることはよく知られています。しかし、これも永久に続けるわけにはいかず、いつかはテーパリングに向かうことになります。
テーパリングが発表もしくは観測されると、市場には金融引き締めのムードが流れ、株安などリスクオフの流れが起きやすくなります。為替市場ではリスクオフ通貨が買われやすくなるため、円高が起きやすくなるというのがセオリーです。
コロナショックによって、世界経済には史上稀に見るダメージが発生しており、各国の中央銀行は金融緩和に躍起です。しかしこの副作用として、空前の株高や仮想通貨(暗号資産)の急騰などが起きており、必ずしも金融緩和が健全に機能しているとはいえない状況もあります。ここまで大規模な金融緩和が行われると、テーパリングによってバブル崩壊のような暴落相場が現実になる恐れもあるため、出口戦略であるテーパリングに対して警戒感を持ちながら注視する必要があります。
作成日
:
2021.04.21
最終更新
:
2024.11.18
著者情報
斎藤 陽介 | Yosuke Saito
FXトレーダー&金融情報WEBメディア制作経歴10年
2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。
監修者情報
山田 大護 | Daigo Yamada
弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)
短期が中心のトレーダーや中長期が中心のトレーダー、元プロップトレーダー、インジケーターやEAの自作を行うエンジニアなどが在籍。資金を溶かした失敗や専業トレーダーに転身した経験など、実体験も踏まえてコンテンツを制作している。
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