2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。
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政策金利とは、その国の中央銀行が、景気や物価安定目標を達成するために市中の銀行に対して資金を貸し出す際に適用される短期金利のことです。市中の銀行が資金調達をする際の金利なので、銀行が企業や個人に対して貸し出す際の金利等、経済全体のさまざまな金利にも影響を及ぼします。政策金利を引き上げることを利上げ、引き下げることを利下げといいます。
政策金利は、それぞれの中央銀行が、景況感を考慮しながら決定しています。一般的に、景気に過熱感が見られるときには金融引き締めの一環として政策金利が引き上げられ、市中の資金を吸収しようとします。その逆に、景気が冷え込んでいるときには市中に資金を供給するために政策金利を引き下げるといった政策がとられます。
FXの世界では、主要先進国が低金利で、新興国の中には高金利の国があるという構図が長らく続いています。FXにはスワップポイントがあるため、政策金利の低い通貨を売って、高金利通貨を買うポジションを保有すると、スワップポイントを受け取ることができます。しかし、低金利の国で景気が過熱して政策金利の引き上げが行われ、高金利通貨との金利差が逆転すると、これまでプラススワップ(スワップ受け取り)だったポジションがマイナススワップ(スワップ支払い)になる可能性もあるので注意が必要です。
政策金利の引き上げを行うと、その通貨は買われやすくなります。その法則を利用して通貨防衛をしようとしたものの、失敗に終わった歴史的な「事件」があります。それは1992年のポンド危機です。ポンドの価格が実評価よりも高いと判断した世界的な投資家、ジョージ・ソロスが大規模なポンド売りを仕掛け、英中銀はそれに対抗する買い支えと2度の利上げを行いました。最終的には、ソロスの売り仕掛けに世界中の投資家が同調したためポンドは下落し、英中銀の敗北となりました。この事例では、利上げの効果を売り仕掛けが上回りましたが、通貨価値を上昇させるために中央銀行が政策金利の引き上げを選択することがセオリーであると、改めて裏付けられました。
作成日
:
2020.12.21
最終更新
:
2024.11.14
著者情報
斎藤 陽介 | Yosuke Saito
FXトレーダー&金融情報WEBメディア制作経歴10年
2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。
監修者情報
山田 大護 | Daigo Yamada
弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)
短期が中心のトレーダーや中長期が中心のトレーダー、元プロップトレーダー、インジケーターやEAの自作を行うエンジニアなどが在籍。資金を溶かした失敗や専業トレーダーに転身した経験など、実体験も踏まえてコンテンツを制作している。
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