カバー取引

カバー取引

読み方、同義語、対義語

読み方 かばーとりひき
同義語 カバーディール

カバー取引とは、FX会社が銀行などの金融機関に対して行う、リスクヘッジ目的の取引のことです。FX会社は原則として顧客との相対取引をしているため、顧客が利益を上げたときは、FX会社が同額の損失を出していることになり、その逆も成立します。

こうした相対取引だけをしていると、大半の顧客が利益を上げたときにFX会社の損失が大きくなり、経営基盤を揺るがす可能性もあります。そこでFX会社は他の金融機関に対して、顧客と同じ注文を出すことでリスクを抑える取引を行います。これが、カバー取引です。例えば、投資家がドル円1万通貨の買い注文をFX会社に出した場合、FX会社は同じ1万通貨の注文をカバー先金融機関に発注します。

カバー取引の仕組み

カバー取引をどの程度行うのか、どこに対して行うのかは、FX会社の方針によってさまざまです。顧客からの注文のうち、どの程度カバー取引によってリスクヘッジをするかは「カバー率」という数値で表示されており、高いところだと100%となっています。カバー率を100%と公開しているFX会社はつまり、顧客からの注文をすべてカバー先に流しているということになります。

一般的にFX会社は複数のカバー先を持っています。それぞれのカバー先から提示されるレートが異なるため、FX会社はその中から最も有利なレートを採用して顧客に提示します。このため、カバー先が多いFX会社ほど有利なレートでの取引が可能になります。

knowledge スキャルピングを禁止するFX会社がある理由

FX会社によってはスキャルピングを禁止していることがありますが、これはスキャルピングなどの超短期売買がシステムに負荷をかけ、正常なカバー取引ができなくなることへのリスクがあるからです。例えば、スキャルピングによって短時間に大量の注文が出され、その注文によって顧客が利益を上げる一方で、FX会社によるカバー取引が間に合わないなどの事象が起きると、それがFX会社の損失につながります。

免責事項:Disclaimer

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。