名目金利

名目金利

読み方、同義語、対義語

読み方 めいもくきんり
対義語 実質金利

名目金利とは、物価上昇率を加味しない金利のことです。中央銀行が決める政策金利や銀行貸出金利、預金や国債の金利など、日常の商取引で使う金利は、全て名目金利です。これに対して、経済分析等で利用するために物価上昇率を差し引いて算出する金利を「実質金利」といいます。

名目金利と実質金利は下記のような関係となります。

実質金利 =
名目金利 - 物価上昇率

物価上昇率がプラスであれば、名目金利は実質金利より高くなります。このため、基本的には名目金利が実質金利より高いことが多いですが、例外もあります。例えば、1990年代後半~2010年代にかけての日本では、物価上昇率がマイナスとなる「デフレーション」が長く続いていたことから、実質金利が名目金利より高い状態が続いていました。

中央銀行が操作する政策金利も名目金利であり、以前はゼロより下げることはできないとされていました。これを「名目金利の非負制約」といいますが、近年では市中銀行が中央銀行に預ける資金から金利を徴収する「マイナス金利」政策が行われています。市場での売買で決まる債券金利も名目金利ですが、世界の多くの国でマイナスに落ち込んでおり、2019年夏には世界のマイナス金利国債残高は約1800兆円に達しています。

knowledge 銀行の預金金利は「高金利」だった!?

平成のデフレの時期、個人が銀行に預けた際の預金金利は、0.02%程度の超低金利となっていました。ところが並行して物価の低下が進んだため、預金の実質金利は見かけの金利(名目金利)より高かったのです。銀行に預けていてもお金は増えないといわれていますが、実際には銀行に預けていたお金の「購買力」は着実に増加していました。

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