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1. わが国の景気は、中東情勢の影響もあって一部に弱めの動きもみられるが、緩やかに回復している。海外経済は、一部に弱めの動きもみられるが、総じてみれば緩やかに成長している。グローバルなAI関連需要の堅調な増加などを背景に、輸出や鉱工業生産は緩やかなながらも増加に転じており、企業収益は高水準で推移している。こうしたもとで、設備投資は、建設コスト上昇の影響を受けつつも、緩やかな増加傾向にある。個人消費は、家計マインドに弱さがみられるものの、雇用・所得環境の改善を背景に底堅く推移している。一方、住宅投資は減少傾向にある。公共投資は横ばい圏内の動きを続けている。この間、労働需給は、引き締まった状態が続いている。わが国の金融環境は、緩和した状態にある。物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、政府によるエネルギー負担緩和策の効果などがみられるものの、賃金上昇の販売価格への転嫁の動きが続くもとで、輸入物価上昇の影響が現れていることから、このところプラス幅が緩やかに拡大しており、足もとでは1%台後半となっている。予想物価上昇率は、緩やかに上昇している。
2. 先行きのわが国経済を展望すると、中東情勢の影響を受けた春先以降の原油価格上昇が下押し要因となるものの、グローバルなAI関連需要の増加に加え、政府による各種施策や緩和的な金融環境等が経済を下支えすると考えられるため、わが国経済は、伸び率を縮小しつつも、緩やかな成長を続けるとみられる。その後は、原油高のマイナスの影響が減衰し、所得から支出への前向きな循環メカニズムが徐々に強まっていくことから、わが国経済は成長率を緩やかに高めていくと考えられる。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、賃金上昇を販売価格に転嫁する動きが続くもとで、これまでの原油価格上昇が、エネルギーや財を中心に価格を押し上げるほか、グローバルなAI関連需要の増加に伴う半導体価格等の上昇や最近の為替円安が耐久財等の価格上昇につながることから、2026年度後半以降、2%をはっきりと上回る水準まで伸び率を高めていくと予想される。その後、「展望レポート」の見通し期間後半には、原油高の影響が減衰していくもとで、2%程度に向けてプラス幅を縮小していくと考えられる。この間、人手不足感の強い状況が続くなかで、賃金と物価が相互に参照しながら緩やかに上昇していくメカニズムは維持され、中長期的な予想物価上昇率は上昇していくと見込まれる。こうしたもとで、消費者物価の基調的な上昇率は、徐々に高まっていくと予想され、2026年度後半から2027年度にかけて「物価安定の目標」と概ね整合的な水準となり、その後も同程度で推移すると考えられる。
3.リスク要因としては様々なものがあるが、当面は、中東情勢が金融・為替市場やわが国の経済・物価に及ぼす影響にとくに注視する必要がある。このほか、グローバルなAI関連需要の動向や今後の為替相場の変動が、わが国の経済・物価に及ぼす影響にも留意が必要である。
(日銀HPより抜粋)
(岩間)
DZHフィナンシャルリサーチ提供: 2026.09.18
作成日
:
2026.09.18
最終更新
:
2026.09.18
著者情報
DZHフィナンシャルリサーチ | DZH Financial Research, Inc.
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