2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。
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一目均衡表とは、転換線、基準線、先行スパン1、先行スパン2、遅行スパンという5本の線を組み合わせて分析し、線同士の位置関係からトレンドの方向性や押し目・戻り目を読み取ることができるテクニカル指標です。先行スパン1と先行スパン2に挟まれた領域のことを「雲」と呼び、雲とローソク足の位置関係も分析に利用されます。
都新聞商況部長の細田悟一氏が、1969年に出版した『一目均衡表』において公表したもので、日本生まれの分析方法です。
日足で説明すると、5本の線の計算方法や描画方法は以下の通りです。
転換線 |
(過去9日間の高値 + 安値)÷ 2 |
---|---|
基準線 |
(過去26日間の高値 + 安値)÷ 2 |
遅行スパン |
当日の終値を26日前にずらして描画 |
先行スパン1 |
(転換線+基準線)÷ 2を26日先行させて描画 |
先行スパン2 |
(過去52日間の高値+安値)÷ 2を26日先行させて描画 |
計算式から分かる通り、遅行スパン以外の線は、高値と安値の中間である「半値」に基づいています。短期、中期、長期の半値を把握することで、押し目や戻り目が分かります。また、そうした水準をブレイクしていくということは、その方向へのトレンドが発生することを予測できます。
一目均衡表の各線とローソク足の位置関係を整理すると、上昇トレンド時は遅行スパン>ローソク足>転換線>基準線>先行スパン1>先行スパン2の順に並びます。下降トレンド時は、この逆の順に並びます。そして、トレンドが転換する際には、これらの線が順次交差していくことになります。下降から上昇への交差を「好転」、上昇から下降への交差を「逆転」と呼びます。
他のテクニカル指標と明確に異なるのは、先行スパン1と先行スパン2を未来に先行させて描くことです。先行スパン1と先行スパン2に挟まれた領域である「雲」は、いわば長期の半値を示すものであり、これが好転・逆転するということは力強いトレンドが発生している現れだと判断できます。
一目均衡表の計算方法では、当日のローソク足を含んで数えるのが正しい方法です。チャートソフトによっては、この「当日を含んで」という部分をしっかりと反映していないものもあり、その場合は本来の形からは1日分ずれたものとなります。MetaTrader4(MT4)/MetaTrader5(MT5)に標準搭載されているインディケータである「Ichimoku」は、このずれが生じています。本来の一目均衡表を利用したい場合は、カスタムインディケータを使用する必要があります。
作成日
:
2021.07.08
最終更新
:
2024.11.14
著者情報
斎藤 陽介 | Yosuke Saito
FXトレーダー&金融情報WEBメディア制作経歴10年
2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
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監修者情報
山田 大護 | Daigo Yamada
弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)
短期が中心のトレーダーや中長期が中心のトレーダー、元プロップトレーダー、インジケーターやEAの自作を行うエンジニアなどが在籍。資金を溶かした失敗や専業トレーダーに転身した経験など、実体験も踏まえてコンテンツを制作している。
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