ADX

ADX

読み方、同義語、対義語

読み方 えーでぃーえっくす
同義語 DMI、平均方向性指数

ADXとは、トレンドの強弱を示すテクニカル指標です。「Average Directional Movement Index」の略称で、日本語では平均方向性指数と呼ばれます。上昇トレンドか下降トレンドかに関わりなく、トレンドが強くなれば数値が増加し、弱くなれば減少します。ADX、DMI(+DI、-DI)という3本の線が表示され、ADXが平均の方向性を、+DIと-DIがそれぞれ上昇と下降の方向性を表します。

ADX

チャートソフトによって、ADX、DMI、ADX DMIといったように呼び方が異なります。

ADX

一般的に、ADXが20を下回っているときはトレンドが弱く、逆に40を超えている場合はトレンドが強いと判断されます。さらに、40を上回って50を超えているような場合は、より強いトレンドが発生していると見なされます。

ADXの計算は、やや複雑です。日足で説明すると、まず、当日と前日のローソク足の情報から+DM、-DM、TRと呼ばれる数値を求めます。+DMが上昇の強さ、-DMが下降の強さ、TRが値幅を示します。それらを使って、+DIと-DIを算出します。+DIが上昇の強さを値幅で割った数値、-DIが下降の強さを値幅で割った数値です。このように計算されるため、+DIは上昇のみの方向性、-DIは下降のみの方向性を示すのです。

要素 計算方法
+DM(上昇の強さ) 当日高値-前日高値(+DM<0なら+DM=0、-DM>+DMなら+DM=0)
-DM(下降の強さ) 前日安値-当日安値(-DM<0なら-DM=0、+DM>-DMなら-DM=0)
TR(真の値幅) 「当日高値-前日終値」「当日高値-当日安値」「前日終値-当日安値」の中で最大値幅のもの
+DI(上昇方向性) (n日間の+DMの合計)÷(n日間のTRの合計)×100
-DI(下降方向性) (n日間の-DMの合計)÷(n日間のTRの合計)× 100

ここから、+DIから-DIを引いた値の絶対値を+DIと-DIの合計で割ってDXを求めます。このDXのn日間の平均がADXとなり、平均の方向性を示します。

DX =
|(+DI)-(-DI)| ÷{(+DI)+(-DI)}× 100

ADX =
DXのn日平均

ADXは、+DIから-DIを引いた値の絶対値で計算するため、上昇の強さなのか下降の強さなのかに関わりなく、トレンドが強ければ数値が大きくなります。ADXが上昇しているときはトレンドが強いことが示唆され、逆にADXが下降しているときはトレンドが弱まっていることが示唆されます。また、+DIが上昇しているときは上昇トレンド、-DIが上昇しているときは下降トレンドと判断できます。

point 3本の線がどう交わっているかにも注目

+DIと-DIが交差するポイントに注目すると、トレンドの転換を察知することができます。+DIは買い手の強さを示しているため、例えば+DIが-DIを下から上抜けすると上昇トレンドへの転換と判断され、そのときにADX線が上昇しているようであればトレンドの傾向がより強まっていると考えられます。逆に-DIが+DIを下から上抜けし、かつADX線が上昇している場合は、強い下降トレンドが始まりつつあることの示唆と考えられます。

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