中国株サマリー（11日）

続伸、10日ぶり高値　テック株などに買い

　11日の中国本土株式市場で、上海総合指数は続伸。終値は前日比1.65％高の3875.31ポイントだった。深セン成分指数は3.36％高の12979.89ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で2兆4377億1900万元だった。

　上海総合指数は安く寄り付いた。序盤は心理的節目の3800ポイントを割り込む場面もあったが、下値の堅さを確認すると上向きに転じ、ほぼ一本調子で上げ幅を拡大した。終値ベースで9月1日以来、10日ぶりの高値を更新。中国当局の景気支援策への期待が引き続き買いを支えたもよう。中国財政部の藍仏安部長は10日、全国人民代表大会（国会に相当）常務委員会に今年の予算執行状況を報告し、次の段階として国内で経済を回す「国内大循環」の強化をより前面に打ち出し、「消費振興特別行動」を継続すると強調した。

　セクター別では、半導体、電子化学品、証券が全面高。電子部品、通信設備、消費者向け電子製品なども高い。半面、貴金属、宝飾品、採掘、観光・ホテルなどが軟調だった。

　A株市場では、富士康工業互聯網（601138）、曙光信息産業（603019）、立訊精密工業（002475）、大族激光科技産業集団（002008）がストップ高を付けたほか、用友網絡科技（600588）、紫光（000938）、欧菲光集団（002456）が大幅高となるなど、テック株の上昇が目立った。通信設備メーカーの中興通訊（00763）、豚肉関連の牧原食品（002714）、証券会社の華泰証券（601688）、自動車部品メーカーの安徽中鼎密封件（000887）なども買いを集めた。半面、製薬の江蘇恒瑞医薬（600276）、上海復星医薬（600196）、不動産開発の招商局蛇口工業区控股（001979）、万科企業（000002）、航空会社の中国東方航空（600115）などが売られた。

　上海B株指数は0.76％高の264.22ポイント、深センB株指数は0.31％高の1363.57ポイントだった。