東京外国為替市場概況・17時　ドル円、買い優勢

　31日午後の東京外国為替市場でドル円は買い優勢。17時時点では149.39円と15時時点（148.79円）と比べて60銭程度のドル高水準だった。植田日銀総裁が記者会見で「見通しが実現していくとすれば、引き続き政策金利を引き上げる」としながらも「インフレ率の上方修正だけで金融政策が左右されるものではない」「基調的な物価上昇率は2％に届いておらず、緩和的な金融政策を維持している」などと発言。早期利上げを示唆しなかったことから円売りが活発化した。また、同総裁が「足もとの為替の動き、物価見通しに直ちに影響あるとは見ていない」と発言したことも拍車を掛けた面があり、一時149.72円まで買い上げられた。

　ユーロ円は大幅高。17時時点では171.03円と15時時点（170.16円）と比べて87銭程度のユーロ高水準だった。日銀総裁の発言を受けて円が全面安となった流れに沿った。ユーロ円は171.29円まで上昇したほか、ポンド円は198.38円、豪ドル円は96.74円まで値を上げた。

　ユーロドルは17時時点では1.1449ドルと15時時点（1.1436ドル）と比べて0.0013ドル程度のユーロ高水準だった。一時1.1461ドルまで上げたが、円相場となったため一巡後は1.14ドル台半ばでのもみ合いとなった。

本日これまでの参考レンジ

ドル円：148.59円　-　149.72円

ユーロドル：1.1404ドル　-　1.1461ドル

ユーロ円：169.73円　-　171.29円

(越後)