ニューヨーク外国為替市場概況･2時　ユーロドル、じり高

　14日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルはじり高。2時時点では1.1608ドルと24時時点（1.1594ドル）と比べて0.0014ドル程度のユーロ高水準だった。ルコルニュ仏首相が年金制度改革を2027年の大統領選後まで停止すると発表したことを受け、主要野党である中道左派「社会党」は仏首相の不信任投票に賛成票を投じないと表明した。仏内閣が存続する可能性が高まり、政局の先行き不安が後退したとの見方が広がると、ユーロ買いで反応。仏10年債利回りが約2カ月ぶりの水準まで低下したことも好感され、一時1.1615ドルまで本日高値を更新した。

　ドル円は戻りが鈍い。2時時点では151.74円と24時時点（151.83円）と比べて9銭程度のドル安水準だった。対ユーロでドル売りが進んだ影響を受けた。パウエル米連邦準備理事会（FRB）議長の講演中に151.90円台まで下値を切り上げる場面もあったが、戻りの鈍さを確認すると本日安値の151.62円に迫る水準まで値を下げた。

　なお、パウエルFRB議長は講演で「労働市場の認識は引き続き下降傾向」「FRBは今後数カ月でバランスシート縮小を停止する可能性がある」「政府のインフレ率データに代わる良い指標は少ない」「性急な対応はインフレ対策の課題を未完にする可能性」などの見解を示した。

　ユーロ円は2時時点では176.15円と24時時点（176.03円）と比べて12銭程度のユーロ高水準だった。全般にユーロの買い戻しが進んだ流れに沿って、一時176.20円台まで値を上げた。

本日これまでの参考レンジ

ドル円：151.62円　-　152.61円

ユーロドル：1.1543ドル　-　1.1615ドル

ユーロ円：175.36円　-　176.45円

(岩間)